1.当初、どんなことでお困りでしたか?
パニック発作が出るようになり、以前から不安だった外出がより困難になったことです。
2.カウンセリングやFAP療法を受けてみて、どう感じましたか?
私は電話で治療して頂いているのですが、それでも自身の身体に様々な反応が出ます。例えば、片方のまぶただけ痙攣したり、片方の口が自動的に引き上げられたり、喉が詰まった感じやお腹や背中に張りを感じたり。身体の反応だけでは無く映像が見えたり、谷本先生とは関係ない声や歌が聴こえたりもします。治療が終わるとそういった反応も止まるので、いつも不思議に感じています。当初は、対面じゃないと効果がないのでは?と訝っていましたが、そんなことは無いと感じています。
3.カウンセリング・FAP療法を受けて、どんな変化がありましたか?また、カウンセリングを受けて良かったことがあれば教えてください。
治療を受けるまでは、相手の目を見たり話すのが苦痛でした。後で何週間、酷いと何年間も自分の話し方や振る舞い方にダメ出しをしていましたが、最近はそれをしていないことに気が付きました。適当な話を自分から相手にして、その場を楽しんでいる。相手が楽しかったかどうかを以前なら気にしていましたが、今はそれも気にならなくなったと思います。今は色んな人に会いたい、話してみたいと思えるようになったのが自分としては物凄い変化です。
それに、病院でも異常が見られなかった身体の不具合や体型が改善されたりしました。頭の中がスッキリしているのに気が付きました。(どんよりしていることに長年気が付いてなかった、とも言えます。)
自分の思いを言葉にするのが苦手、というより何も思い浮かばず、感想文の類いを書くことが出来ませんでしたが、それも苦にせず出来るようになりました。
以前、別のカウンセリングを受けたことがありますが、そこではただ話を聞いてもらうだけで、自分の中にある何か言葉に出来ない苦しみを理解してもらったと感じることが出来ませんでした。やる気がない人だったのか、何故か「転職したい」といったカウンセラー側の悩みを話されて、カウンセラーというものに対しては不信感と怒りしかありませんでした。だから、正直な気持ちを書くと、谷本先生にも始めは期待をしていませんでした。(先生、ごめんなさい!)
でも先生は、違いました。いつもどんな些細な事でも真剣に聞いて下さいます。先生からは一回も「馬鹿にされている、疑われている」という感じを受けません。それでも、「これだけはどうしても話せない、頭が変だと思われる」ということを思い切って話した時、先生が共感して下さったことで、今まで長く治療を受けていながらも拭い切れなかった不信感が解けていった気がします。こちらが質問しない限り余計な話もされませんし、質問にも真摯に答えて頂けます。
4.その他、もしお感じになったことがあればお聞かせください。
私は谷本先生がインサイトカウセリングに所属されている頃からお世話になっていて、治療も長く掛かっているほうだと思います。カウンセリングを受けてみて私は随分自分の心が予想を遥かに超えて傷ついていたか、本当に自覚が無かったんだなと思い至りました。
私の場合、長年封印してきたものが解かれてきたせいか、最近は身体への負担が治療開始時よりも大きくなったと感じています。たぶん、傷つくのを恐れて身体で感じるのを避けているうちに、身体の感度が鈍くなって傷口が大変なことになっていた。でも治療していくうちに、自分の痛みが感じられるようになったから・・・というのが私の勝手な見解です。その人の体質やトラウマによって体の負担の大小・有無はあると思います。(あくまで私の体感です)
何度治療しても、新たな傷が出てくる事で挫けそうにはなります。
それに先生が、お金を貰っているからといって「うちでは治療できません」と匙を投げないのがずっと疑問でした。
最近まで存じ上げませんでしたが、ご自身が辛く苦しい傷を抱えて生きてこられたからだったんだなと、先生の体験談を読んで涙が止まりませんでした。
私は、涙もろくは無いほうです。何故泣いたのか分かりませんが、先生のクライアントに対する「尊敬」を無意識で受け取ったからではないかと思います。
たぶんその「尊敬」は、初めて先生とお話しした時から送られてきていたのに、私の意識では気付けなかった。それなのに、いつの間にか私は、先生にはお話ししていなかった自分の望みがひとつひとつ叶っている。
パニック発作はきっかけにすぎず、私は自分の「欲望」だと否定して諦めていた姿へとどんどん変化している。
先生には年単位でお世話になっています。ひとによっては長く無駄に感じるかもしれませんが、それは先生がクライアントの力を信じ続けてくれた年月だとも言えるかもしれません。先生が信じ続けていてくれたからこそ、私の意識では「無駄に終わるかも」と不安や疑問を抱いてもここまで改善されてきたんだと感謝の気持ちでいます。
(2020年12月7日)